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Dragon Ash『Grateful Days』の話

1999年作品。

おそらくほとんどの普通の日本人にとってラップの曲とはこの曲のことだろう。

この曲のヒットによってラップというものがぐんと一般化するのと同時に、メンズファッションは一気にダボダボになった。

実際当時モテるのに最も手っ取り早いファッションはヒップホップファッションであり、ヒップホップを聞いていない層の人もなぜかファッションだけはヒップホップという人も多かったように思う。

しかし残念ながら当時はまだまだ日本人のラップというものへの偏見も同時に渦巻いていたが、誰かがこうして新しい道を開拓しなければ物事は前に進まなかったワケで、その点彼らはとても勇敢だったと思う。

そんな彼らのおかげもあって、現在ではそんな偏見もずいぶん薄まったように思う。

しかし上野は実はまだ日本のヒップホップは完成していないと考えている。

それは明確な「日本の音」がまだ生まれていないと思うからである。

USにはウエストコーストの音、サウスの音、またはトラップというようにその地域ならではの「音」が存在するが、まだイマイチ「日本の音」として明確に確立されているものは生まれていないと思う。

しかしこれは別に悲観しているワケではなく、そのうち誰かがやってくれると思うのだ。

そんな「日本の音」をUSの誰かがマネをした時が、真の意味で日本のヒップホップが完成する時であると個人的には考えている。

 

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